衆議院選挙も明日が公示となり、国政の行方を決める決戦の火ぶたが切られようとしています。

 

注目すべき政策は数多くありますが、今回の選挙では、原発政策と憲法についての考えが、今後の日本の行方を大きく左右することになると私は考えています。

 

自民党は原発推進の姿勢を変える気は全くないようですが、

原発を推進することで、一体市民にとって、利益があるのでしょうか。

 

先日の原子炉の専門家小出裕章さんのお話では、福島原発事故は今も進行中だということです。

福島原発の4号基の建屋は、壊れ、使用済み核燃料を沈めているプールは、宙づり状態で、

政府は、福島原発の事故に対し、収束宣言は出しましたが、

再び東日本大震災のような大地震が来れば、広島原爆5000発分の放射能が、放出され、

この首都圏もたいへんな放射能汚染に、見舞われることになる。

多くの作業員が動員されて日々作業を進めているそうですが、高濃度の放射能汚染の中、被爆の危険と隣あわせで、極めて困難な作業は、なかなか進まない状況だそうです。

そして、そもそもこのような事故がなくても原発によって出てきた核廃棄物は、現在の人類の科学技術では処理しきれず、生物環境しか100万年にわたり、隔離が必要な状況で、

核廃棄物の処理の方法として残されているのは、地層処理だそうですが、それもこの地震大国日本では、安全に保管できるかはたいへん難しい。市民にとって、全く利益がない原発だということです。

原発は人類の救世主でも、何でもない。

原子力の資源であるウランは、石油や石炭に比べ、埋蔵量は少ないし、高濃度の核廃棄物が無毒化できない原発は、廃絶しかないという、原子炉の専門家小出裕章さんのお話です。

 

やっぱり脱原発しかない。脱原発を進める人を国政では選んでいくべきだと思います。

 

私がもう一つの要と考えている政策の視点は、憲法問題です。

 

自民党は、国防軍を作るといっています。

これには、どうしても賛同できません。

戦後これまで日本が、憲法9条を持つ中で、戦争をしないで来られた。その中で、今の私たちの平和で豊かな暮らしが実現できてきました。

そして、そのことが日本に対する信頼を生んできたわけですが、こういう日本の歴史を今こそ再認識すべきだと思います。

尖閣諸島や竹島問題など領土問題には、きちんと取り組みを進めていくべきですが、ここでで9条を改正して、国防軍を作ることは、かえって国際関係を悪化させるばかりです。

消費税増税や社会保障の問題、そしてTPP参加の問題、そして持続可能な社会をつくるという意味で、子育て支援のあり方も重要です。

でも、平和というものも、今あって当たり前、空気のようですが、これは、すべての政策の前提になるものだと思います。今私たちが甘受している平和も、戦後先人達の努力の積み重ねがあったからこそ、得られているものだと思います。

国際関係を一度悪化させると、本当に振り出しに戻すのは、大変です。

今の暮らしや日本の経済発展は、平和あってこそ実現できている。

このことをしっかり認識して国政を司ってもらわなければ、それこそ国民の幸福や利益、そして国益を大きく損ねることになりかねないと思います。

ぜひ9条を守る人を皆さんにも選んで頂けたらと思います。