自民党が今、憲法改正に向けて動き出しています。

国会でも改正の議論が始まっています。

私たちは、戦後憲法のもとで、国民の権利を保障され、平和を享受しながら、経済的繁栄や生活の豊かさを経験することができた国民です。

 

法律は、国民に制限を与えますが、憲法は、国家権力をしばる法律です。

日本国憲法制定以前は、女性の参政権は、認められていなかったですし、貧しくても生活を保障される制度がなくてもそれが当たり前だったり、治安維持法で、集まって集会を開く自由が制限されていたり。

 

私たちは、インターネットで、自分の考えを自由に表明できますが、表現の自由という権利が認められていなかった昔はできなかったわけです。

最低限の生活保障をするための生活保護制度、医療を受けるための国民皆保険制度など、社会保障を整えていく方向性も、この憲法による権利の保障の後ろ盾の存在がよりどころになっています。

 

空気みたいで、意識することのない憲法ですが、憲法あってこそ、私たちの今の生活があるということは、否定できない事実です。

 

今、憲法改正の流れが加速していますが、安部内閣は、憲法を改正して一体どのような国づくりをしていこうとしているのかでしょうか。

 

先日開催された 「替えていいの?日本国憲法 ~本当は怖い自民党改憲案~」

 

と題した憲法の集会では、伊藤真さんを講師に、憲法とは一体どういうものか、私たちは憲法の改正の中身をどう受け止めたらいいのか、日本は、どう変わって行く可能性があるのかについて、お話を聞くことができました。

 

 

今の憲法だと、軍備を否定して専守防衛、つまり攻められた時に、防衛するために戦うことを認めていますが、集団的自衛権は認めていません。

 

集団的自衛権というのは、同盟国が、攻撃された時には、自国への攻撃とみなして戦争に参加することです。

これを認めるとアメリカの戦争に日本が巻き込まれてしまう可能性も高いということです。

 

軍隊を持つ国には、ドイツやスイス、韓国のように徴兵制があります。アメリカは

志願兵制度ですが、貧しい人たちが戦争に行き、犠牲になっています。

 

日本では、自衛隊に希望する人が入る制度ですが、今後、軍隊に入るのは、若い世代が就職するのが、厳しい環境で、アメリカと同じように貧しい人たちが賃金が保障されている自衛隊に入っていく構造になるのか、もしくは、本当に戦争をする国防軍になると自衛隊に入りたいと希望する人は減り、他国のように徴兵制になるか。

こういう可能性も十分考えておく必要がある。つまり、憲法9条を変えることは、自分たちの生活も変わる可能性があるということを視野に入れていく必要があります。

 

以前も私は、伊藤真さんのお話を聞いたことがありますが、今回の伊藤さんのお話を聞きながら、改めて、政治に関わる人間として、そして、一人の母親として、憲法9条を守り、日本を戦争をしない平和のリーダーとして、役割を果たせる国にしていきたいなと思いました。