思わぬ助っ人が視察をサポートしてくださる!

11月12日に広島市安佐南区の被災地を視察するにあたってはいろいろな方のご協力、そしてご縁と運があり、偶然にもとても充実した視察をすることができました。本当に感謝します。

その感謝の気持ちを込めてエピソードを紹介させていただきます。

今回の視察では、現地を歩きながら、ご遺族や被災者の方とお話をすることができ、感じること、気付かされることがたくさんある、貴重な視察となりました。

広島市安佐南区梅林駅前にて

 


その視察が実現するには、実はいろいろなご縁が幾重にも重なっています。

私は、ここ数年町会の防災専任委員の活動や、ボランティアセンターが行っているボランティアセンター立ち上げの研修に参加したり、女性の視点から防災問題を考える会のメンバーとしても活動をしてきました。

当然、災害情報については人一倍強い関心を持っていて、土石流の被災についても報道などを気にして見ておりましたが、市民の方から、防災の活動や政治のことをやっているのなら、ぜひ現場を見て防災問題を考えてほしいというお声もあり、被災地の訪問をすることにしました。

まず、この皆さんの声がまさに私が視察をしてくる大きなきっかけとなりました。

とはいうものの、岡山出身の私は、岡山までは、たびたび行っているので平気ですが、広島市は余り足を運んだことがなかったので、被災地の状況もあまりよくわからず正直不安でした。

しかし、幸運なことに、今回の11月12日の視察の思わぬサポーターが現れたのでした。

広島市に視察に行くことを決意してから、現地情報がないものかとリサーチをしていましたが、なかなか人のつながりもなく、やはり一人で行かざるを得ないのかなと半ばあきらめていました。

ところが、私と同じめじろ台の町会に住む、八王子市西南部環境市民会議の仲間の会員である、Mさんが、広島市安佐北区の出身であることがわかり、まさか広島に帰省なんてされませんよねなんて話していたら、その方が11月に広島に帰る予定だとのこと。

そうか11月なんだなあなんては思っていましたが、いろいろと私の日程も忙しく、ずるずると視察の日程設定も決断できず仕舞いでした。

ある日のこと、岡山の実家の妹から、私が残していった荷物の片づけをしたいのだけど、荷物をどうしたらいいかという相談があり、妹の好きにしていいよ返事をしていましたが、処分するにしてもたいへんだろうから、自分で岡山に帰って片づけた方がいいかなと思い始めました。

しかもその荷物の整理を妹が急いでいることがわかり、急きょ日程が空いていた3日間で、岡山の帰省と広島の被災地視察をしてこようと思い立ちました。

しかし、広島市阿佐北区出身のMさんは、11月に帰省予定と言われたけれど、まさか、11月10日から12日に日程を勝手に決めて、現地で同行をしていただけるようお願いしても、普通は無理な話だから、やっぱり今回は視察は一人だなあなんて思っていたわけですが、

なんと、私が11月12日に広島を訪問することに決めましたと、Mさんに告げると、ちょうど11月10日に八王子を出るつもりで、ご夫婦で四国を訪問してから広島に帰るから、12日には視察に付き合えるということでした。

ということで、運良く、一人での広島訪問を覚悟していた中、今回の視察に強力なサポーターが現れたのでした。

本当に地元の方がいらっしゃるのは、心強い話です。

Mさんがいてくださったおかげでいいことがたくさんありました。

まず朝、安佐北区の役所に行ってハザードマップをもらってきてくださり、土砂災害警戒区域の情報収集ができました。
阿佐北区のマップにも安佐南区の情報が掲載されてたからです。

そして、Mさんが、自分は、東京から来たけど、もともと阿佐北区の出身だからと言うと、被災地の方も、安佐南区の隣の区の出身の方ということで、親近感を持ってお話をしてくださいました。

八木ケ丘町会のボランティア受け入れ所

梅林の駅に下り立って、日暮れまで、歩きまわりましたが、新幹線の乗り継ぎの時刻を考えるとぎりぎりになりかけた夕暮れ間近に、土砂災害に警鐘を鳴らす言い伝えを伝承するための石碑についに出会うことができました。

土石流に警鐘を鳴らす石碑。武将が蛇の首をはねてその首が落ちたといわれる場所に石碑が建てられていた。

八木ケ丘のボランティア受け入れ所をたまたま通りかかった時にお会いした方が、町会長のお宅に行くと、話が聞けるよと、町会長のお宅まで案内してくださり、お話をお聞きできました。本当は石碑まで車で送っていってあげたいけど、用があって送っていけないので。でも、石碑は駅の近くにあるからだから探してみてと目印を教えてくださいました。
そして、石碑を目指して歩いていくものの、見つからない。でもたまたま話かけた女性がうちのうらに石碑があるからと、案内してくれ、ついに、日没間近に、探していた言い伝えがの根拠となる石碑を、視察の最終、最後、見つけることができました。

今回の視察では、偶然にも遺品探しをしているご遺族にも出会いました。本当に話していてお気の毒で仕方がありませんでした。

ご遺族の方の悲しみの声、そして、被災者の方から、被災体験や生活再建の困難さなど、いろいろとお気持ちやお話を聞きすることもできました。こうした体験をしながら、命を守る行政とまちづくりを進めていきたいと強く思いました。

たった7時間弱の視察でしたが、いろいろなご協力と、そして、縁と運に恵まれて実現できた充実した貴重な視察となり、本当にありがとうございました。