断捨離に取り組んで

2015年の選挙で負けて以来、自分はどう生きるのかいろいろと模索をしてきました。

とにかく今あるその場所ででくる最大限を尽くすしかない。 私に何ができるのか。

そこで考えたのは、家事のスキルを高め、家族が暮らしやすい環境をつくるということでした。

私は主婦ですが、暇だと思ったことがないほど、いろいろな地域活動をいろいろとしているので、お客様にいつでも来てもらえる家にしておきたい。そして、家事が楽にできて、書類がすっきり片付いた家にしたい。そう思い、断捨離をさらに極めたいと思いました。

断捨離の本を買い、それをバイブルとして読みながら、家中の断捨離をやってきました。 片付け講座を勉強しに行き、二級免許も頂くくらい、研究もしました。

おかげでだいぶんすっきりしました。

家の中に入れられる物の総量は決まっている。不要な物は処分し、ゆとりを持った収納をし、必ず使ったら片付ける。 これを繰り返せば家はすっきりします。

でもなかなか完璧にはできなくて、日々精進が必要です。

なかでも大変なのが、書類と本の処分です。

書類は処分しても処分しても毎日、毎日増える。もぐらたたき状態ですが、とにかく毎日15分処分する時間を作って片付けるしかなと毎日実践しています。

本の断捨離は、難航していて、もう少し、がんばりが必要です。

本は読みたい。でも、増える一方だと総量オーバーになるので、図書館を活用することにしました。

断捨離は、自分にとって大切なものは何かを見極める儀式でもあります。すっきりすれば自分も家族も気分がよくなってゆとりができますし、台所がきれいだと子どももお料理したくなったり、家族みんなで片付けをやれるようになって、みんなで家をきれいにしていこうという雰囲気ができてきます。

自分と家族の暮らしの質を上げるために、ぜひ断捨離はお勧めです。

断捨離の効果~片付け講座でごみ減量は有効!~

断捨離を何度もやっていると、物を処分する辛さが身にしみて、確かに物はむやみやたらには増えないようになります。何かを処分しなければ買わない。収納場所が決まらなければ買わないということを頭の中で反芻するようになるからです。

私は、片付け講座をやればごみ減量につながるという仮説を立ててきましたが、自分自身の実践から、仮説は正しかったと思います。

断捨離をすれば、不要品をリサイクルショップに出すのも日常的になり、リサイクルショップを活用すれば、不要品を誰かが使ってくれるし、自分も使うことになるので、不要品が即ごみではなく、再利用できることになります。

片付け講座を受けないまでも、断捨離を実践することは、暮らしやい環境をつくり、人生が前向きになれる。しかもごみ減量になりますので、多くの方にやっていただけたらいいなと思います。

片付けで悩む家庭が増える

しかし、多くの家庭では、物が処分できない、片付かない。深刻な片付けの悩みが進行中の家もあります。

しかもこの問題は、親と子世代間の仲を悪くするような大問題になっているご家庭もあります。

親が片付けられなくて、リフォームの時に物の移転と保管で100万円もの莫大な金額がかかった。親の死後、何年も家が片付かなくて本当に困った。事業者にお願いしたら莫大な費用がかかった。最近ではこんな話をよく聞きます。

こんな時は、一人で悩まず、重症になる前に、一度片付けのプロの支援を受けることも、必要なのかなと思います。

日本人が片付け下手な理由は?

それにしてもなぜ日本の家庭はこのように物にあふれ、片付けに悩むようになったのでしょうか。

かつて、日本の家庭にはそれほど物はなく、ものを大切にする精神があったと思います。 でも逆に言えば、物を管理すること、処分することには慣れていなかった。 しかし、戦後家電製品の登場で、どんどん便利な物が増え、便利さを得るために物を買うことが習慣になりました。

物がなかった時代から、物が人の暮らしを便利にしてくれる時代になり、人々は物を買うことで豊かさを実感し、ものづくり産業は、大きく発展し、確かに私たちを豊かにしてくれました。

でも、今は家電製品以外にも、いろんな物があふれて、物で暮らしのスペースが狭くなり、多くの物の中で必要なものが見つかれず、探して見つからなくて、また買ってまた増えてと悪循環になっている人も結構います。

そして、万が一の時の地震では物の下敷きになってしまうくらい物があったとしたら、物のせいで命を落としたり、物が私たちの生活時間をうばっているとしたら、本末転倒ですよね。

そう考えると、今の暮らしもそろそろ見直した方がいいのではないかなと、本当に思います。

拡大生産者責任を強化してほしい

企業は製品開発に熱心ですが、自社の製品の廃棄の仕方にまでは多くが手が回っていません。廃棄する家電は自治体が処分しているので、企業は売るだけ売って、売り逃げ状態というのが、今の法制度です。

いまやものづくりも架橋に来ています。 経済を回すために、ものづくりをし、それを買わないと経済が回らない。作っては売り、ごみを出しと環境問題が今の経済活動にはついてまわります。

一方で、物を大切にする日本人は、そうやたらに捨てられない。これを捨てたらどう処分されるのかな。きちんとリサイクルされたり、環境に配慮された処分のされ方をするのか確信がないので、とりあえず、壊れた家電製品でも家に置いておくという行動を取ってしまう人も実際たくさんいらっしゃると思います。

片付けの視点から見ると意味がないことですが、その気持ちは本当によくわかります。 これは消費者の問題ではなく、生産者の問題です。 製品を買ってほしいというのなら、廃棄したらどうなるかもちゃんと研究して環境への配慮をぜひしてほしいと思います。

そういう意味で物作りの動脈産業だけでなく、製品の廃棄後、資源を活かすためにの静脈産業の部分を充実していくことが大切だと感じます。

次の時代を拓く文化は?

こともあろうに文科省は、大学の文系研究と教育を軽視し、理系に重点を置く大学改革を進めようとしました。 これに対し、日本学術会議は文科省に見直しを求め、文系切り捨ての方針は転換されたようですが、文化、歴史を切り捨て、科学技術のみを強化しても、日本の明るい未来はありません。

どのような文化文明を醸成していくのか、この哲学なくして、新しい時代を切り拓くことはできない。テクノロジーやものづくりはあくまでも人々の暮らしのお伴でなければならないと思います。

使い捨てなど、物を大量に消費する文化から、いいものを厳選して使ったり、リユースする文化に転換し、農業や食を大切にし、人と人がコミュニケーションすること、文化・芸術を楽しむ暮らしや社会を創っていくことが、これからは大切ではないかなと思います。