甚大だった集中豪雨の被害で、特に深刻な被害に見舞われた真備町の災害ボランティアに参加させていただきました。

作業することで、わかったこと、感じたことを書かせていただきます

復旧作業がなかなか進まない訳は!? 

作業の大変さ+熱中症対策、感染症予防、ぎっくり腰対策の必要性

私たちの清掃作業は、こんなのすぐ終わるよとメンバー全員が思っていましたが、この泥だし作業が意外と時間がかかりました。

作業をしている向こうに見えたのは、まだまだ残っていた廃棄物

それは、簡単そうに見えて作業が意外と時間がかかる分量なのだという

こともありますが、

作業は、20分やったら10分休むというルールで、熱中症予防対策が徹底的に取られているため、作業時間が短くならざるを得ないという状況があるからです。

マスクとゴーグルを外して休憩

これでは進まないという意見もありますが、

長袖、長ズボン、長靴、帽子に、マスク、ゴーグル、分厚い作業用手袋が加わる装備でどこまであの暑さでできるのかという問題があります。

復旧作業が始まって暑い日が続いていましたが、思いを持ってかけつけたボランティアの方々は、重装備の中で、熱心に作業をされていたようです。

しかし、中には、体力がついていかない人もいて、熱中症になる人が続出し、救急車が出動することが頻繁にあったことから、そのようなルールが作られたという話です。

私たちがボランティアセンターの受付を済ませた後で繰り返し言われたことは、熱中症対策と感染症予防です。

睡眠不足、朝ご飯を食べていない人、水分を2リットル分持っていない人はボランティアには参加できませんとのルールが示されていました。

今回で17回目のボランティアに入った方は2Lの水筒を用意。これは便利 ペットボトルだと中身があつくなってしまうことを実感!

感染症を予防するためには、肌を露出しないことが必要ですが、これだと暑くなりすぎて、熱中症になりやすい訳です。

たまたま、私が参加したその日は、おりしも前日の雨のおかげで少し涼しくなり、風もあったことから、過ごしやすい一日でしたが、それより前の暑さの状況だったら、本当に大変だったと思います。

また、土嚢袋の土の入れ方でもぎっくり腰対策が考えられていました。

泥かきをした後は、その土を土嚢袋に入れて運びますが、袋に入れる土の量も、半分まで入れるようにとの決まりがありました。

これまで土嚢袋いっぱいに入れていたら、ぎっくり腰になる人が出てしまったので、7分目までとなっていたそうですが、さらに半分まで減ったようです。

ボランティアの体力自慢の人ではなく、弱い人に配慮した結果だとか。

確かに。土木作業に慣れていない人、日頃鍛えていない人が、張り切って作業をして、もしぎっくり腰になったりすると、その人のケアを誰かがしなければならなくなりますので、これも要注意な訳です。

私も、これまでぎっくり腰になったことはないにしても、ひょんなことで怪我をしたりして迷惑をかけないよう。熱中症にならないよう。できる作業を淡々と、しこしことやろうと思ってやっていましたが、発災後40日の作業ということもあり、無事困難なく終えることができました。

やっぱり、こういう時、男性の方が筋力があるので、男性は頼もしいな。そして、女性でも筋力があって慣れている人は動きがいいので、頼もしい訳です。

やっぱり、日頃から筋力を鍛えておくことは大切だなと思った次第です。

作業を通して実感する浸水被害の大変さ、支援の大切さ

洪水では、汚水も混じって浸水するために、泥にもいろんな菌がいるようで、かなり臭いもあったとか。私たちが作業した時には、さほど臭いは感じませんでした。

前日の雨で土には、粉じんが舞わずない程度の湿り気が残っていましたので、作業的には楽だったのですが、泥を掻き出していくと、下の方から臭いがしてきて、被災直後の大変さを想像しました。

何度もボランティアをしている方は、雨が降らない日が続くと、空気は乾燥して、その中で泥かきをしていると粉じんが舞って、それを吸うと調子が悪っていく気がする。だから、マスクを二重にしていると言われていました。

そのこともわかってか、サテライトでは泥かきをする人専用のマスクも配布していました。

ボランティアに慣れている方が、マスクとゴーグルの大切さ、作業後の消毒や速やかな着替えなど、ポイントを教えてくださいましたが、やはり汚水やいろんな物が混じった水の浸水被害は、本当に深刻で、泥をきれいに洗い流すにもかなり手間がかかりますし、なかなか作業が進みません。

ボランティアをした後、感染症予防のために、手洗いを徹底するように、環境も整えられていました。

災害ボランティアセンターとサテライトを行き来する大型バス

これは家も同じで、泥を取り除いた後、さらにしっかり消毒をしないと、いろいろな雑菌があるので、家もカビがわいたりして痛んでしまいます。

だから、床や天井や壁を取り除いて、スケルトンのできるだけして、きれいに消毒をしてから、修繕をしないといけない。作業を通して、そして、保健福祉センターの解体作業の現場を見ながら実感しました。

復旧作業は本当に気の遠くなるような作業です。

被災者の方々はこうした厳しい環境の中で、解体作業や清掃作業に追われています。ただでさえ疲れているのに、こうした作業をやることは、本当に大変で、皆さんの体調も心配です。

だからこそ、ボランティアの力が大切なんだなと思います。

まだまだボランティアの方の応援は必要です。

ボランティアセンターの体育館の壁には注意書きとともに励ましのメッセージがあった