多摩ニュータウンでは都が進めてきた鑓水地区の宅地造成と販売が引き続き行われています。

計画をし、山を崩し、造成をしたところは活用をしていく必要がありますが、トータル的需要を視野に入れてどのように開発をしていくのか、全体像をよく考えて行く必要があります。

業務用地の活用についても大きな課題があります。
計画され途中まで造成された業務用地の販売が鑓水地域で進んでいません。

都は業務用地の早期処分と活用をめざすとしつつ、一方で業務用地に隣接して、本来緑地のところを戸建て住宅として開発する計画を進めています。
しかし、本当に業務用地を活用する気があるのなら、なぜあえて業務用地と住宅地を隣接させて、企業が活動しにくい環境を作るのか疑問を感じざるを得ません。

企業は住宅地がそばにない業務用地での操業を望んでいます。

私は、八王子市の学校給食の調理を行う事業者が、八王子から相模原市に調理施設を移転させてしまったことに疑問を感じ、事業者にヒアリングをしましたが、八王子で施設拡充を考えたけれども、住宅地に隣接しない気兼ねない環境でいいところが見つからなかったということでした。

18ヘクタールの敷地は放置されたままで、いったいどのようになるのか地域の方もまちづくりの方向性が大変気になります。

いっそのこと、子どもたちの冒険遊び場にでもという声が地域からあるのも、現状を見ればうなずけます。

しっかりやっているというけれど、現実的でない、都の取り組み姿勢では、業務用地の活用には展望が見いだせないと思います。

すでに本来業務用地として開発された土地は有効利用していくことが本来だと思います。(これ以上他の地域を開発しないためにも)

行政としては、業務用地として活用しやすい環境整備をしていくことが必要ですが、行政自らがそれを邪魔していたのでは、全くの税金の無駄遣いです。そして、今のままだと、もし業務用地での事業が操業となれば、隣接する住民の方と住環境を巡って、将来余計な摩擦も生まれてしまうかもしれないと心配です。

住民の方の良好な住環境を守るということと、すでの造成してしまった土地を有効活用することの両方からの取り組みが必要だとと思います。

お役所仕事ではいいまちづくりはできない。もっと真剣に調査研究して、住民にとってよいまちづくりになるよう、将来的展望をしっかりと抱きながら、都も市も取り組んでほしいと思います。