八王子では、公共施設や商業施設の転出など、度重なるまちづくりの失敗を繰り返してきました。とりわけ、最後のデパートであるそごう撤退は、大きな衝撃でした。

58万と言われる人口を抱えるまちでデパート一つ維持できないのかというなげきの声を多くの方からこの間聞いてきました。

消費する若い世代の減少など時代背景や事業者の経営の課題も確かにありますが、行政としても八王子のまちをいかに魅力あるまちにしていけるかという意識とビジョンの欠如、また市民感覚の欠如が、こうしたまちづくりの地盤沈下を招いてしまったことは、否めません。

私は、もともと外から来た人間ですが、この自然豊かな八王子のまちが大好きです。
八王子の人たちは、人情もあるし、豊かな自然や文化、歴史もそれぞれいいものがありますが、でもそれがばらばらでつながっていないので、とても残念です。
こうした地域資源をつないでまちづくりに生かしていくことは、住んでいる人にも豊かさと満足、誇りを抱かせ、訪れる人々にも魅力となり、まちの繁栄につながっていくと思います。

八王子駅に降り立ち、まちの中に歩いていくと、八王子のまちの自然の豊かさや文化歴史を感じられるというふうになればどんなに素晴らしいでしょう。

また八王子市には、高尾山を初めとする美しい山々があり、多くの観光客を魅了していますが、この来山者が八王子にお金を落とすには至らず、高尾山は、来山者で疲弊して行く一方で、高尾山の保全と活用のあり方には、大きな課題があります。

私は、豊かな高尾山の自然をしっかりと守る、ゾーニングや森林の手入れと再生など自然環境の保全を進めつつ、高尾山を訪れる人には、しっかりお金を落としてもらって、市税収入につなげ、八王子の市民の市民サービスや自然環境の保全に活用していくことが望ましいと考えています。

今こそ、八王子を市民が誇れる、魅力と豊かさを感じるまちを再生していくことが大切だと思います。

市長選挙がありますが、もっとビジョンをしっかりと持った市政のリーダーを私たちは、選び、まちをよくしていけたらと思います。

そういう意味では、市長選に出馬表明をした八王子未来の両角みのるさんの政策、八王子文化の森構想というのは、とても新鮮でぜひ実現できたらいいなと思いました。