前千葉県知事堂本暁子さん

本日は障害者差別禁止条例の勉強会の延長線上の会として、セミナーが開かれ、私も参加してきました。
講師は、前千葉県知事の堂本暁子さんです。

千葉県では、2006年「障害のある人もない人も共に暮らしやすい千葉県づくり条例」が制定されました。
「Nothing about us without us 私たち抜きに私たちのことを決めないで」
「ブレーメンの思想」を理念に、徹底した情報公開と県民参加で条例制定に向けて何度も集会を重ねたこと。白紙からの議論を重ねたことなど、条例制定に向けた熱気のあるお話をお聞きしました。

ブレーメンの思想・・・「 一体となって力を出し合えば大きな力に!」

障害には様々あり、目の見えない杖を頼りに歩いている人と、車いすの人では求める環境整備が違うこと、精神障害の人の行き場のないつらさなど、会を重ねたからこそ、見えて来たこと、そして、理解し合えたことがあるということです。
そして、タウンミーティングで問題提起された「24時間・365日の相談体制」として千葉県独自の「中核地域生活支援センター」の開設にもこぎ着けたそうです。

### 条例制定はゴールではなく、スタート。 ###
障害者に対する差別意識をなくし、合理的配慮をして障害を持つ方が生きやすくしていくことは、障害をもっていない人たちにとっても共に暮らし安くなる。
条例制定だけでなく、市民の障害に対する理解を高め、合理的配慮ができるしくみを作っていくことが重要だというお話もありました。
本当にそうだと思います。

### 国が動き、地域も動き前進を! ###

国が障害者差別禁止法の制定に向け検討を始めています。
まさにこのことは追い風です。

堂本さんのお話では、社会的モデルと合理的配慮が盛り込めなかった課題として残ったということです。
教育現場でのノーマライゼーションを実現していくには、県レベルでは予算の確保が難しく、前に進めるのが難しいこともお話にありました。
教育現場でのノーマライゼーションが進まなければ障害者への理解も進まず、就労の問題の解決にもうまくつながっていかないと思います。
八王子市でも多くの市民参加の下で、条例制定が早期に実現できればと思いますが、同時に国の方でも障害者差別禁止法を早期に制定してほしいと思います。
障害があっても安心してくらせる社会の実現をすることは、障害がない人にとっても生きやすい社会になると思います。