今回のテーマは「高尾山の自然を守り、身近なところから産業振興を」と「自転車レーンの設置について」についてでした。

### 高尾山の自然を守り、身近なところから産業振興を

ミシュラン3星の効果で、ここ3年の間に高尾山を訪れる人は44万人も増え、明らかにオーバーユースの状況です。
高尾山の自然がオーバーユースにより荒れてきている問題について明確な対策を取っていく必要があります。

### 民有林も含め所有の違いを超えたトータル的視点での管理が必要!

高尾山は一つの国定公園ではあるものの、その所有は、国有林、都の都行造林、市有林、民有林と分かれています。
民地にある民有林では、かつて行っていたような間伐などの手入れがやりきれないという悩みを地主は抱えています。間伐などの手入れができないまま放置されることがないよう支援をしていくことが求められています。
所有の違いを超え、トータル的視点で山を守る保全計画を策定することが必要です。

### 生態系の実態調査を行い、新たな保全計画の策定を!

今回調べてわかったことは、明治の森高尾国定公園に関する計画は、1967年に公園指定を受けた際に策定されたものしかないということです。
オーバーユースに加え、さらに圏央道のトンネル工事も進められており、ますます山の生態系への影響が心配されます。

国定公園の管理は都が委託されて管理を行っていますが、都は、オーバーユースに対する対策が必要としつつも、明確な実態調査は行っていません。

八王子市の西南部環境市民会議で市民が行っている調査はありますが、専門家による本格的調査は行われていません。
まずは、専門家による実態調査を行った上で、どこをどのような手法で保全をしていくのか、具体的な手法を明確にした山全体の保全計画を策定するよう求めました。
市からは都に働きかけていくと答弁がありました。

### あるものを生かし、身近なところから産業振興を

#### 高尾山のお土産は八王子産でないものがほとんど

高尾山のお土産物を見てみると、八王子産の物は高尾の地元製造販売のものも中にはありますが、それはごく一部で、八王子産のものは、ほとんどありません。青梅市や相模原市で多くが製造されており、東北から九州といったものもあります。そして、23区の港区で作られているお菓子もありました。

### 農産物、間伐材の活用でお土産物生産をし、産業振興の呼び水を

今あるニュータウンの業務用地50ヘクタールへを生かしながら、八王子での食品関係の企業興しや企業誘致をできないのか。そして、八王子産の農産物や間伐材を使ったりして、高尾山のお土産の製造をしていくことで、産業振興のきっかけをつくることができないのかという視点から質問をしました。

総論的な食品製造の企業誘致については積極的答弁でしたが、ムササビまんじゅうコンテスト等開催した土産物の製造については、(イメージもわかず、ノウハウもないからか、)残念ながらやる気のない答弁でした。

### 川口物流拠点整備事業ではなく、今あるものを生かした産業振興を

市は、川口地域の山林170ヘクタールのうち50ヘクタールを壊して、物流拠点を作る計画を市は依然として掲げています。しかし、そのためには、莫大な費用がかかる北西部幹線道路の整備がかかせず、これを進めれば、ますます財政悪化していくことになります。極めて非現実的であり、実現すれば大きな環境破壊となるこの計画を進めるよりは、すでに業務用地として開発されて更地になっている場所を生かしていくことこそ、今まさに市ができる最大の産業振興と、雇用確保につながる施策ではないのか、こうした思いから質問をしました。