平和集会では、小倉志郎さんの講演会が開催され、
「原発と人間は共存できない」のテーマで、
原発の実態とおそろしさについてお話をお聞きしました。
小倉さんは、長年、原発をつくる技術者として働いてこられましたが、
あまりにも複雑で、一人の技術者、そして科学者でさえも原発すべてを
理解することはできないものということを常に感じてこられたそうです。
原発による発電では、冷却装置が機能しなければ、メルトダウンしてしまう。
恐ろしいほどの盲点をもった発電のしくみと痛感し、小倉さんは、原発の事故が起きる以前、2008年から
脱原発の必要性を訴えてこられました。
しかし、当時は、冷却装置の問題点など指摘したことによって、嫌がらせを受けるなどし、命の危険も感じたことがあったそうで、
ペンネームを使っての活動を余儀なくされたというお話もありました。
今回の地震、津波で、まさに小倉さんが指摘をされてきた冷却装置の機能停止という事態が起き、
原発の爆発が起きましたが、
過去に原発の危険性について、指摘があっても、問題なしとする国や東電の体質は、まさにリスクマネジメントとは、対局にあったと言えます。
複雑でわかりにくい原発ですが、私たち市民もしっかりと実態を把握し、自分たちで未来のエネルギーを選択していく必要があると思いました。