国や自治体は、認知症についてもっと情報発信とさらなる取り組みを!

今回の認知症サポーター養成講座では、「アルツハイマーの新薬が続々」というタイトルの新聞記事も配られました。それを見るとアルツハイマーの症状を遅らせる新薬が、4つ紹介されていました。

今年の3月、6月、7月と新たな治療薬が発売され、発症前に認知症を早期診断して、症状が進むのを遅らせようという試みも始まっているということです。

これは、朗報だと思いますが、よくよく新聞記事を見ると、新薬はアメリカや欧州で承認がされた薬が日本に入ってくるのに、4年から11年かかっている状況です。

これはちょっと遅すぎるのではないでしょうか!どういう要因でこうなるのかは調べてみないとわかりませんが・・。

養成講座でも、認知症予防について、何か情報があれば示してほしいと訪ねましたが、その当たりの情報はまだ十分把握されてはいないようでした。

ぜひ認知症のサポーターを増やす取り組みと同時に、予防と進行を遅らせる取り組みについてもしっかりと情報を市民にも伝えてほしいとお願いをしました。

現在進められている研究の中でわかっていることは少しでも、市民が有効活用できるよう

どんどん国や自治体が市民に発信していってほしいと思います。

認知症発症のリスクを軽減できるとすれば・・。

肥満と運動不足の解消が認知症のリスク軽減に!

全体の約30%にのぼるとされる脳血管障害型の認知症についてですが、

東京都老人総合研究所(現・東京都健康長寿医療センター)がまとめた「認知症予防・支援マニュアル」でも

「高血圧症」「高脂血症」「糖尿病」などの疾患と並び、「肥満」と「運動不足」が主要な危険因子であると指摘しています。

一方、認知症全体の約半分を占めるというアルツハイマー病についても、海外の研究で、強い因果関係を疑わせるデータが報告されてきています。

フィンランドのクオピオ大学病院の研究データでは、内臓脂肪、脂質異常などのメタボリック症候群とアルツハイマー病との関係性を指摘するデータが出されています。

今後のさらなる研究成果に期待したいと思います。

まず認知症がどういう病気なのかを理解し、自分たちのこととして考え、認知症の方に対する支援体制を地域でつくっていくことは、とても大切だと思います。

そして、生活習慣病予防で、認知症のリスクの軽減ができるよう、日常的に取り組むことも大切だなと思います。