今日は、「八王子竹紙の会」の木村さんから、竹パウダーの活用についてご紹介頂きました。

八王子竹紙の会の方と

八王子では、竹林の手入れをして、里山を保全する活動が市民の手で行われています。

昨年の春は、伐採した竹を竹紙に活用する取り組みを見せて頂きました。

今回は、切った竹を竹パウダーにして、農業や造園に活用する取り組みについてお話をお伺いしました。

伐採した竹を「植繊機」という機械にかけて、竹のパウダーを作る。

→竹パウダーと生ごみを混ぜて堆肥をつくる。

→堆肥を活用して、有機農法でおいしい野菜をつくる。

この流れができているそうです。

竹パウダー 生ごみと混ぜてありますが臭いはなし

またさらに、その竹パウダーを造園にも活用しているそうです。

薬を使わなくても、雑木林の樹木のように、病気に負けない庭木を育てようと取り組みをしてきた、作庭家・林好治さんの実践についても、お話をお聞きすることができました。

作庭家 林好治さん

林さんが造った美しい庭を背景に、その庭の一角にある喫茶店の一室で、お話をお聞きしましたが、2時間半余りの時間があっという間に過ぎてしまう本当に楽しい一時でした。

作庭家 林 好治さんの造った庭 自然の木を生かしたテーブル

水琴の音も聞ける庭だそう

人と環境に優しい農業と庭造りを追求する熱意と取り組みには、とても感動しました。

竹パウダーのいいところ

・竹パウダーを入ると生ごみの水分調整がしやく、生ごみの堆肥づくりで、腐敗して失敗することがない

・かきまぜ作業が軽減できる

・虫がわかない

・臭わない

・できた堆肥を使って野菜をつくると、いわゆる生ごみだけを使ってつくる堆肥に比べて窒素過多にならない(窒素過多だと、野菜に虫がきたりして弱くなる)

・シュウ酸体窒素を減らすことができ、シュウ酸が少ない体にいい、おいしい野菜ができる

・竹パウダーを活用し、多様な菌を育てる土壌づくりをすれば、作物にも環境にもいい

・竹パウダーを庭にまくと、消毒などの薬をまかなくても、庭木が病気になりにくい

・元気がなくなってきた庭木の根本に竹パウダーをまいてやると、木を元気にさせることができる

・ぬか床に入れると毎日まぜなくても大丈夫

竹パウダーの科学的評価

筑波大学では、土壌の検査をして、菌の密度や種類を評価していますが、竹パウダーを使った林さんの庭の土は、10段階評価で8から9という高い評価を得たということです。

日野市が一歩リード

竹パウダーをつくっているのは八王子市の市民団体ですが、堆肥づくりと野菜づくりについては、日野市が補助金を出して推進役を担っていることもあり、八王子市での取り組み以上に日野市での取り組みが進んでいるようです。

日野市で広がっている竹パウダーのダンボールコンポスト

日野市に比べ、八王子市の姿勢が何かにつけ、前向きでないことは、とても残念です。

私自身、生ごみの堆肥化については、いろいろな実践をしてきましたが、

挫折も経験しています。

今回、実際に竹パウダーと生ごみを混ぜたものに触ってみましたが、まったく臭いもなく、

清潔な感じで、これなら多くの人に受け入れられるのではないかと思いました。

この竹パウダー、私もぜひ活用してみたいなと思いました。