私は、今、地域の「めじろ台・安心ねっと」という福祉の団体で活動をしています。

町会との連携をしながら活動をしているこの団体では、「高齢になっても最期まで生き生き元気に暮らすには」というのが大きな活動のテーマです。

安心ねっとでは、地域での交流活動として定期的なサロンの開催、医師による医療相談、また救急医療キットの普及活動などを行っています。

また、エンディングノートとして「安心ノート」を作成し、最期まで自分らしく生きるため、ノートに記入してリビングウイルを伝えていこうというような活動なども行ってきました。

最期まで元気にいきるためのまちづくりをしっかりと進めていきたい。それこそ私たちの求めているものですが、でも医療・介護が必要になることもどうしてもあります。

高齢者が増える中、医療費・介護費の社会保障費が増大していますが、

少子化も進み、支える方が少なくなる中で、今後安心して医療・介護サービスが受けられる制度づくりに向けて見直しをしていかなければならないことも確かです。

そこで、「めじろ台・安心ねっと」では、介護保険制度の方針として今、国が掲げている「地域包括ケア」についてのあり方について、調査研究を行うことにしました。

まず、介護保険制度の事業責任者である八王子市に対し、安心ねっとで、ヒアリングを昨年しましたが、市としてもまだ国の考えている方向性が今一つわからないということでした。

そこで、安心ねっとでは、介護事業者へのアンケート調査をしたり、在宅医療を行っている医師の方からお話を聞いたり、また国の地域包括ケアの議論を進めるための調査研究を行っている方の講演でのお話などいろいろと情報収集を行っています。

実は私は昨年、「地域から考える社会保障フォーラム」セミナーに参加する機会を得ました。

この中で、厚生労働省の役人の方を講師に、お話をお聞きし、講師の方に質問もすることができました。

国は、在宅で最期まで自分らしく生きていくことのできる体制を整えていくとしていますが、

家族からは、介護の負担が重くて、家族共倒れになりそうだから、足りない施設を整備してほしいという声があることも事実です。

今回の地域包括ケアでは、国はお金がないから施設はもう作りません。在宅で市民の皆さんでがんばってくださいというある意味放り出したような話なのか、それとも本当に私たちが、在宅で介護を受けるために必要な環境整備をしていっていく方針なのか、今一つよく見えないところがあります。

国は、この地域包括ケアに関して、しきりに地方自治体ががんばれとか、地域住民の参加ということばを使っています。

この真意もまだよくわかりませんが、もし、今後の制度づくりには、市民の声をしっかり反映していくということであれば、よい制度改革につながっていくことが期待されます。

地域包括ケアについは、方針は出たものの、抽象的でわからないこともたくさんあり、また予算措置についても国の議論も進行中のようで、結論は出ていないようです。

社会保障の問題は、安心して暮らしていくための重要な要素です。

ぜひ皆さんにも考えて頂けたらと思います。

昨年11月には、社会保障セミナーで厚生労働省の役人の方のお話をお聞きする機会ががありましたので、そこでの議論をその2、その3でご紹介します。

どうぞお読みください。