新型コロナワクチン接種が八王子市でも一般高齢者を対象に始まりました。

ワクチン接種体制について、市民の方から多くのご意見や苦情が市に届きましたが、私のところにも苦情とお怒りのお声が多数届いています。

市に高齢者の方がストレスをできるだけ感じない体制をつくってほしいと、私は、皆様から頂いたお声を受け、改善要望案を提案してきました。

しかし、5月のワクチン接種体制では、提案内容はあまり反映されませんでした。

そして、市民の皆様から多大なストレスを感じるシステムは改善してほしいとの要望を今回もたくさんいただいたことから、改めて、要望することが必要だと感じました。

そこで、5月7日、八王子市長宛に、「新型コロナワクチン接種体制についての要望」を要望書の形でまとめ、提出し、改善を求めました。

以下、要望書の内容をご覧いただけたらと思います。

若尾喜美絵・新型コロナウイスルワクチン接種体制についての要望書2021.5.7

八王子市の新型コロナワクチン接種体制を振り返って

4月には、ワクチン供給量が、1950人分に限られていたため、ワクチン接種を希望する高齢者が、申込みの受付に殺到する状況があり、多くの高齢者や市民の方から、私のところに苦情とお怒りのお電話やお声を頂きました。

八王子市としては、ワクチン接種を希望する方にできるだけ早く安心、安全に接種できる体制をつくっていくことを目標にしていましたが、

八王子市が、65歳以上の高齢者16万人を対象に、申込みの電話やインターネットのアクセスが集中してしまう状況の中、何度電話をしても通じない。

何度インターネットにアクセスしてもつながらないという状況が起きてしまいました。

これに対し、市に対し、皆様から頂いたご意見を踏まえ、改善策の提案をしました。

私からは、予約がいっぱいになった時点で、受付は終了したことを伝える電話でのアナウンスメントをすること。

また、申込みが集中しないよう、年齢区分を細かく分けて、その日の受付の対象者の母数を小さくすること。耳が聞こえない人、言葉が上手く話せない方、電話をかけ続けることができない方など、弱い立場にある方への配慮として、ハガキでの申込み方法も設けてほしいとの要望をしました。

しかし、5月の申込みでは、ワクチン供給量が大幅に増える見込みであり、電話台数も増やすので、大丈夫であるとの回答があり、ハガキでの申込みは大変なのでやりませんとのことでした。

5月の受付では、年齢区分を、75歳以上と65歳以上に分ける、二区分の設定は行われましたが、

ある高齢者の方からは、85歳の方からは、75歳以上の高齢者の受付では、30回以上かけてもかからなかった。また、65歳以上の受付日にまた電話をかけることになるのか。

こんなにストレスをなぜ感じる制度にしているのかとのお声も頂き、

年齢の高い高齢者の方がリスクが高いのなら、年齢の高い人から受け付けを優先して受けていくやり方の方がいい。

ご本人が電話を何度もかけられたり、インターネットが使えたり、申込みに協力をしてくれる家族がいる方、つまり、ご自身の能力が高く、取り巻く環境の条件がそろっている方の方が申込みに有利な状況であり、弱肉強食のようなシステムではなく、

弱い方にも配慮あるシステムにしてほしいとの声を多数頂きました。

また、ご家族の方からも、高齢者にも家族にも負担とストレスがかかる制度は改善してほしいとの要望を頂きました。

コロナ禍で、ストレスの大きい日々で、ワクチンの申込みでさらにストレスを感じる状況は改善していく必要があります。

また、今回のことは、今後の八王子市政として、弱い立場の方に配慮ある制度をいかにつくっていくことができるのか、行政の姿勢を問われる問題でもあり、

ワクチンの受付がとりあえず、できた方が増えてきているから、これでいいという問題ではないと思います。

また、デンマーク政府は、まれに起きる血栓の副反応を懸念し、アスロラゼネカ製のワクチンの使用を完全に中止することを決定しました。

リスクコミュニケーションとして、新型コロナワクチンの種類と特性、副反応をしっかりと知って、接種についての判断をすることが必要であり、

市民への情報提供、また、市民が自分で接種するワクチンを選べるような体制にしてもらえるよう、改めて要望しました。

また、弱者への配慮から、電話、インターネットが使えない人への対応、

高齢者施設へ入所している高齢者への配慮をしていくことも視点として要望に盛り込みました。

行政としても、大変な労力であることは、理解していますが、市民の皆さんの命と健康にかかわる問題であり、どんなに大変でも、しっかりと制度をつくっていくことが必要です。