日本人の自己肯定感は世界的に見ても低い状況があります。
内閣府の調査を見ても明らかですが、自分を自分で肯定できないと、自分に価値を見いだせず、人生の幸福度も下がってしまいます。
若者の自己肯定感に対しての内閣府の調査は以下をご覧ください。
https://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/h26gaiyou/tokushu.html
こんなに物質的には恵まれている今の日本で、自己肯定感をはぐくめない要因はいったいどこにあるのか、いろいろと考察してきましたが、
日本の教育のあり方や文化が影響していると私は、考えています。
皆様はどのようなお考えをお持ちでしょうか。
私は、学生時代から英語に興味があり、それを学びながら、外国の文化にもいろいろと触れる機会がありました。
その中で、日本の文化や風土の良さと同時に、課題も感じて来ました。
少し長くなりますが、良かったらお読みください。
私は、学生時代から長年、折に触れ、国際交流をしてきました。
英会話の講師をやっていたこともありますが、子どもの頃から、英語や外国の文化にとても興味があったように思います。
子どもの頃からのテレビや、大阪万博での体験など、いろいろと背景的にありますがが、子どもの頃は、どっぷり日本の文化に浸かりながら、アメリカ文化にあこがれの心を持っていた気がします。
もう一つ、私が英語やアメリカの文化に興味を持つきっかけは、私の父の影響かもしれません。
私の父は、学生時代は、横須賀に下宿し、東京の大学に通っていました。その時、知り合いになったアメリカ人の人とコミュニケーションをとるために、父なりに英語を話していたようですが、その話と父の英語がおもしろくて、興味しんしんで、話を聞いていました。
私は、大学生になってからは、青年の船や学生ツアーでヨーロッパに行ったことなどから、英語力を上げて、コミュニケーションできるようになりたいと思い、留学生と友達になったり、お金を払って英会話のレッスンを受けたり、いろいろやってみました。
その後、英会話の学校に通い、自分の結婚式にもアメリカ人の英語の先生に来てもらったりするくらい、結構、国際交流が日常的だった私です。
若い頃、海外旅行をすることにより、異文化体験をしたこと、また、英会話教室に通ったり、アメリカ人やイギリス人、時にはオーストラリア人の英会話の先生と日常的な交流をしたり、
また中国人や韓国人、フィリピン人、インド人、マレーシア人、インドネシア人、いろいろな方との交流を経験してきたこともあり、何も予備知識もなかった私が、体当たりの経験の中で、
知らず知らずのうちに、比較文化という視点を持つことになったと思います。
特に食や生活習慣面ではカルチャーショックを受けることも多かったと思いますが、
外国の文化と触れることで、逆に、日本人とはどういう国民なのか、日本の文化はどういうものであるのか、日本人の中でも、私はどういう考えを持っているのか、このことを常に自分自身に問う機会が多かったと思います。
というのは、英会話のレッスンでは、よくこんな質問がでます。
What’s your opinion?
これに対して、よく日本人がやってしまうのが、We ,Japanese としゃべり始めてしまう。
すると、英会話の先生は、あなたの考えを尋ねているので、あなたの考えを話してくださいと必ず言われます。でも、自分の意見となると、黙り込んでしまって話せなくなる光景がグループレッスンの中でよくありました。
それは英語力が自分の考えを表現できるほど十分でないということばかりでなく、
自分の考えを日本人は明確に持って、これが私の意見ですということを表明する機会が、日常生活でも学校生活でも、あまりやって来なかったからではないかなということが要因としてあると思います。
そして、What’s your choice?
この質問も結構、黙ってしまうんですね。
アメリカ人は子どもの頃から、常にこの質問を親にされて、ちゃんと答えることを要求されるわけですが、
日本の文化は、おまかせで、おまかせに沿っていることがいいことでもある、そんな文化の側面があります。
そして、学校教育の中でも、私たちが若い頃受けてきた教育は、ものすごい偏差値教育で、
とにかく良い学校に行って、いい仕事に就いてという、自分を殺して、勉強するのが美徳みたいな風土がある中で、自分の意見って何だっけ?なんていう人がどんどん増えてきてしまったのが、日本であるのではないかなと思います。
自分の意見を表明することは、子どもの権利条約の中で保障されている権利ですが、この子ども権利条約の内容が、実はあまり学校教育の中で消化、そしゃくされていなくて、権利ばかり主張して義務を怠るのはおかしいので、権利とか言わないでほしいとか言っている校長先生もいましたが、
すべての子ども達には、大きく分けて、生きる権利、育つ権利、守られる権利、参加する権利があります。
その参加する権利では、自由に自分の意見を言ったり、グループを作ったり、自由に活動したりすることを保障するという考えがありますが、
得てして管理教育の中では子どもが意見表明するのではなく、先生の指示に従って行動できることが大きく評価されたりする傾向があるのではないでしょうか。
学校教育では、これで良くても、社会に出ればそうはいきません。
自分の意見をしっかり持って、問題解決できるよう知恵を出していくことが求められていくわけです。
言われたことをしっかりやればいいのは、過去のこと。
今、日本もサバイバルしなければならない時代。
みんなそれぞれが一生懸命、持ち場で考えて、知恵を出してやっていかなければ社会は成り立ちません。
これまで私が接してきた外国人の方は、みなさん、超難関試験を突破して、国を代表してきている人など、超優秀なエリートの方々が、留学生としてきていることが多く、
言葉の能力、学問の能力、コミュニケーション能力の高い、国を背負っていくような人材の人達が日本で勉強している姿からとても刺激を受けました。
ちなみに14才で大学に飛び級で入学した中国人の人なんか、めちゃくちゃ優秀。
とてもついて行けないくらい、頭が良かったです。
これからは、日本にも外国人労働者が好むと好まざるとに関わらず、入ってきますが、日本の文化の良いところをしっかりと地域で守りながら、一方で、国際的にも活躍できる日本人を育てていくことが大切だと思います。
それには、まず、自分の意見を表明し、参加することを学校教育の中でもしっかりとやっていくことが大切です。
自分で考え、自分を表現し、行動して、やってみて失敗してもいい。そして成功すればまた、それが自信につながります。
日本の学校教育の素晴らしいところと、今ひとつ欠けている部分とあると思いますが、良いところを伸ばしながら、子ども達が自分らしさを発見し、その能力を発揮できるよう、学校教育のあり方、社会の風土のあり方を良い形で変えていけたらいいなと思います。
そして、自己肯定感をしっかりと育める時、やっぱり、人の幸せ度は上がっていくと思うのです。
若い時から、大学生になったばかりの頃、国際交流にアメリカ人の英会話を勉強し、https://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/h26gaiyou/tokushu.html