特定秘密保護法案が、衆議院本会議で慎重審議されることもなく可決となり、さらに参議院では、審議が始まってまもなくというのに、本日参院国家安全保障特別委員会で可決されてしまいました。

今後、自民、公明両与党は、参議院本会議で、6日以降、今期での採決、可決をめざしているようです。

衆議院での審議時間のまだ半分の時間しか審議していないのに、なぜこのような乱暴なやり方をするのでしょうか!?

この特定秘密保護法案には、国民の多くが、疑問を抱き、理解が得られない状況が続いています。世論が反対をしている秘密保護法案を十分な審議すらしないで強行に通していくこと自体が、すでに民主主義を軽視している証拠です。自民、公明両党与党は、民主主義を何と考えているのでしょうか。

何が秘密?それは秘密法案は、民主主義を否定するとんでもない法案。

国家運営には、もちろん守らなければならない秘密はあると思いますが、何が秘密にするか、国民に知らされないようでは、民主主義国家としてはあり得ない法律ではないでしょうか。

何が秘密かわからない中で、法律違反だと逮捕されるようなことも今後出てきてしまいます。

安倍首相は、昨日になって、秘密指定の統一基準をつくるにあたって、有識者の諮問会議に意見を聴き、指定や解除の状況をチェックする監視委員会を設けると表明しました。さらに、

特定秘密が記録された公文書の廃棄の可否を判断する政府の役職も新設すると明らかにしました。

しかし、首相が監視委員会を通じて、チェック機能を果たすと言ったところで、その監視委員会は、内閣官房に置いて、その中核は事務次官級の官僚だとういうのですから、自分でやったことを自分で監査していくのと同じことです。

事実上、チェック機能は全くないのと同じです。

石破発言が物語る特定秘密保護法の危うさ

特定秘密保護法案に反対する市民のデモに対し、「絶叫戦術はテロ行為とその本質においてあまり変わらない」という石破発言こそが、この法律を制定しようとしている人たちの本質を露呈しているのではないでしょうか。

テロとデモの本質を同じと考える石破氏の考え方自体が、民主主義を否定していると思います。

国民の知る権利を侵し、民主主義を封じ込める特定秘密保護法案は廃案に

日本は、国民への情報公開が遅れてきた国だからこそ、情報公開をしっかりと進めて、国民がしっかりとチェックをし、知恵を出し合える政治をつくっていくことが必要だと思いますが、

国民の知る権利を侵す法律が通ってしまうことは、またもや日本の政治を大きく後退させることになってしまうと思います。

報道機関のあり方は、国民の選択には、重要ですが、このような法律が通ってしまえば、報道機関も萎縮していくのではないでしょうか。

政府自民党は、憲法9条改正、96条改正を掲げたものの、反対の声を受け、それならということで、憲法の拡大解釈で、集団的自衛権を進めていけばいいと考えているようです。

しかし、今、日本の国は、戦前と同じくらいの多額の借金に見舞われ、さらに少子高齢化で今の社会保障を維持できるのか、まさに危機的な状況にあります。

なぜ、戦争にお金を使う道を選択するのか?他国の戦争に協力していく集団的自衛権を認めていこうとしているのか、まったく理解不能ですが、まさにこれは、自殺行為の道だと思います。

こうした状況で、特定秘密保護法案を強硬に可決してしまえば、ますます日本の国の将来は危ぶまれていくと思います。

特定秘密保護法案に対し、研究者をはじめ、司法界や宗教界、市民団体、議会や行政、国際機関、マスコミなど多くの団体が反対・懸念を表明しています。

今こそ、反対の声をさらに強め、廃案にできるようみなさんと一緒にがんばっていきたいと思います。